デリケートゾーンの悩みを人と話す機会が少ないと、「自分だけなのかな」と感じることがあります。公開された調査には、悩みを経験した回答者が多かった例があります。ただし、悩みの経験率と、病気の有病率は別の数字です。
成人の方に向けた情報です。症状がある方は、気になる経過を医療者に伝える際の参考にしてください。
ロート製薬の調査で58.2%が悩みの経験を回答
ロート製薬が2025年2月20日に公表した調査資料では、デリケート部位について悩んだ経験がある回答者は58.2%でした。「今、病気がある」「治療が必要」という割合を示す結果ではありません。ロート製薬の調査報告書(PDF)
| 調査の条件 | 原資料に記載された内容 |
|---|---|
| 調査主体 | ロート製薬株式会社 |
| 対象 | 全国の15〜59歳女性1,030人。中学生・関連業界従事者を除く。 |
| 実施時期 | 2024年7月26〜28日 |
| 方法 | インターネット調査 |
| 公表 | 2025年2月20日 |
成人向けの記事ですが、この調査には15〜19歳の回答者も含まれます。成人女性だけの結果として読み替えず、年齢範囲も一緒に確認してください。
日本の女性全体の割合とは言い切れない
この数字は、調査に回答した人の結果です。対象の選び方、年齢、質問、回答方式によって結果は変わります。「日本人女性の約6割が病気」と一般化したり、同じ割合がすべての年代に当てはまると考えたりしないでください。
企業の調査は、どんな悩みがあるかを知る手がかりになります。一方、商品の必要性や効果を証明する資料とは別です。調査主体が製品を販売する企業であることも、資料の背景として明記します。
経験・現在の症状・診断を分けて読む
| 数字の種類 | その数字だけでは分からないこと |
|---|---|
| 悩んだ経験 | 今も続いているか、医師の診断があるか。 |
| 現在の症状 | 原因、重さ、受診や治療の必要性。 |
| ケア用品の利用 | その用品が本人に合うか、症状が改善するか。 |
| 年代別・別調査との比較 | 対象や質問が違う場合の増減や因果関係。 |
複数回答の図、悩みのある人だけに尋ねた図などは、全回答者と分母が違う場合があります。数字を共有するときは、元の質問と対象もセットで読むことが大切です。
自分の悩みは割合より今の困りごとで整理する
よくある悩みでも、痛みやかゆみ、おりものの変化を我慢しなければならない理由にはなりません。反対に、人と違う気がするだけで、ケア用品や施術が必要と決まるわけでもありません。
「いつから」「どんな場面」「何に困るか」を整理し、症状がある場合は医療者へ相談します。普段の洗い方を知りたい、用品の違いを見たい、受診先を確認したい、と次の行動を分けて選びましょう。
誰かに共有するときの短い説明
共有するなら「ロート製薬の2024年インターネット調査では、15〜59歳女性1,030人のうち58.2%がデリケート部位の悩みを経験したと回答。病気の割合ではない」というように、対象と意味を添えられます。
この結果を相手の体調や見た目の評価に使ったり、商品や治療を勧める圧力にしたりせず、話しづらい悩みがあることを知る資料として使ってください。相談や会話のきっかけは、本人が選べます。