パートナーとの入浴は、まず一緒に入るか、別々に入るかから選べます。一緒に入る場合も、着替えや洗う時間、見られたくない場面、温度の希望を分けて相談してください。どちらかが嫌だったり、迷っていたりするなら同浴にせず、その日の体調と家・宿の使い方も確認しましょう。
入浴の誘いを受けたからといって、着替えから湯船まで、すべてを一緒にする必要はありません。以下は成人のふたりを想定した、編集部の入浴前の相談例です。
同浴・着替え・温度・体調を分けて確認する
最初に、一緒に入るかを選ぶ
「一緒にお風呂に入る?」という誘いに、「今日は別々がいい」と答えられます。誘う側は、返事を聞いてから準備を進めます。予約した宿や浴室の広さを理由に、同浴するよう説得する必要はありません。
「一緒に入ってみたい気持ちはあるけれど、今日はまだ迷う」
「分かった。今日は別々に入ろう」
前に一緒に入ったことがあっても、その日の希望を改めて選べます。何について自由に選んだかを確かめることを同意といいます。一つの了承を他の内容へ広げないという原則は、内閣府の性犯罪・性暴力に関する案内にも示されています。
着替え・洗う時間・見られたくない場面
一緒の入浴を望んでいても、「着替えは一人でしたい」「洗う時間は別にしたい」と言えます。話したい範囲を、着替える・洗う・湯船に入る、の場面に分けてみてください。
- 着替え:「私が着替えている間は、部屋で待っていてほしい」
- 洗う時間:「洗い終わってから声をかけるね」
- 湯船:「一緒に入るかは、そのときもう一度聞いてほしい」
見られたくない理由を、身体への不満や恥ずかしさだと決めつける必要はありません。希望に合う使い方ができない浴室なら、別々に入る方法に変えられます。また、同浴への了承は写真や動画の撮影への了承ではありません。入浴中は撮影しないことを相談し、端末を浴室に持ち込まない案も選べます。
温度が違うなら、別々に入ってよい
温かさの好みが違うときは、どちらかが耐えることを前提にしません。「私はこの温度だと熱く感じる」「今日は別々に入ろう」と、その日の選択を変えられます。後に入る人も、湯温や施設の案内を自分で確認してください。二人で過ごすために、長く入る目標を作る必要もありません。
体調と、家・宿の使い方を確認する
その日の体調に加え、宿なら利用時間、貸切の方法、浴室内で使える製品など、案内されている条件を確認します。自宅でも、家族や同居人が使う時間、タオルや着替えを置く場所を先に相談できます。飲酒してから長く一緒に入ることを、雰囲気づくりの予定に組み込まないでください。
入浴前の確認は、次の五つから必要なものを選べます。
- 今日は一緒に入るか、別々か。
- 着替えと洗う時間はどう分けたいか。
- 温度の希望が合わなければ別々にできるか。
- その日の体調と、家・宿の案内で気になることはないか。
- 撮影しないことを共有できているか。
これは許可をまとめて取るためのチェック表ではありません。一つの項目に答えたことから、ほかの了承を推測せず、途中で変えた希望も受け止めてください。
体調や治療上の条件を、二人の好みだけで決めない
体調がよくない日は、一緒に入る予定に固執しないでください。病気や服薬との関係で入浴してよいか迷う場合は、担当の医療者に確認します。本人の好みや「二人でいるから」という理由だけで、安全かどうかは決められません。
消費者庁「みんなで知ろう、防ごう、高齢者の事故」には入浴事故の予防が案内されています。これは高齢者と周囲の人に向けた資料で、掲載された温度や時間の目安を、全成人や二人の入浴の安全保証として使うことはできません。
見られたくない気持ちを整理したいときは、親密な場面で見た目が気になるときの伝え方へ。タオルや着替えなど宿泊全体の準備は、ホテル・相手の家で分けるお泊まりデートの持ち物で確認できます。