ふたりの触れ合いを振り返るときは、まず「今、その話をしたいか」を確かめます。話したい場合も、よかったこと、避けたいこと、次の希望をすべて埋める必要はありません。同じ時間を過ごして感想が違っても、どちらが正しいかを決めず、それぞれの言葉と次の希望を分けて残せます。
メモにするか、相手に見せるかも任意です。この記事では、二人で話す入口、感想が違うときの会話、残す記録の範囲を具体例で紹介します。会話と記入例は編集部が作成したもので、実際の相談記録や、効果が検証された方法ではありません。
ふたりで話すか選んでから、三つの問いを使う
振り返りたい気持ちがあっても、相手は今すぐ話せるとは限りません。「この前の時間について少し話したい。今、聞けそう?」と確かめるところから始められます。「今日は話したくない」と返ってきたら、その日は話さず、次に話す日を無理に決める必要もありません。
全部の質問に答えなくてよい
二人とも話したい場合は、次の問いから一つだけ選ぶ方法があります。
- 残しておきたいことは?「帰る前にゆっくり話せた時間がよかった」
- 次は避けたいことは?「疲れているのに予定を詰めるのはやめたい」
- 次の希望はある?「次は会ってすぐ少し休みたい」
答えは「今は分からない」「その問いには答えない」でもかまいません。相手がよかった点を言ってくれたから、自分も同じ言葉を返す必要はありません。聞く側は「私が受け取ったのは、次は先に休みたいということ。合っている?」と理解を確かめられます。
一人で気持ちを整理してから考えたい人は、先に自分の性的な満足感を振り返るガイドを使えます。整理した内容を二人の会話へ全部持ち込む必要はありません。
出来事・自分の解釈・次の希望を分ける
「途中で休んだ。だから失敗だった」と感じるときは、実際に起きたことと、そこから自分が考えたことを分けてみましょう。「楽しませられなかった」は自分の解釈であり、相手がそう感じたと確認できたわけではありません。
- 出来事
- 途中で休んだ。
- 自分の解釈
- 相手を楽しませられなかったのかもしれない、と思った。
- 次の希望
- 疲れたら早めに休みたい。
同じ出来事でも、二人の感想が違う場合があります。次は、同じ夜に途中で休んだ二人が、それぞれの感想を自分で話す例です。
A「途中で休んだことを、私は残念に感じた。次は予定を詰めず会いたい」
B「私は止めて休めてほっとした。次も眠くなったら終えたい」
A「同じ感想にそろえなくていいね。次の希望も別々に残そう」
Aの残念さとBの安堵は、どちらかを取り消して一つにまとめる必要はありません。Aは予定に余裕を持ちたい、Bは眠くなったら終えたい。その二つの希望を、別々のまま確認できます。「自分が残念だったから、相手も次は最後まで付き合うべき」とは扱いません。
回数、何ができたか、身体の反応を相手の成績表にすることも避けましょう。メモを残す場合も、相手の欄を推測で埋めず、本人が残したいと言った言葉だけを使います。
残す記録は、見せる範囲・保存先・消す時を選ぶ
会話をしたからといって記録まで必要になるわけではありません。自分の希望を覚えておくためのメモと、相手の感想を含む共同メモは分けて考えられます。相手の感想を無断で書き留めたり、誰かに見せたりしないでください。
残さない選択から始めてもよい
- 残さない:話したところで終える。
- 自分の希望だけ残す:自分用に「次は先に休みたい」と書く。相手の感想は書き加えない。
- 二人で選んだ言葉だけ残す:それぞれが載せたい文を確かめてから、共同メモにする。
共同メモを作るなら、内容のほかに次の欄を置く方法があります。
- 誰が見るか
- 二人だけ。別の人へ見せたいときは、改めて相談する。
- どこに保存するか
- 二人で相談して決める。端末や共有フォルダーを他の人が見られる状態かも確認する。
- いつ消すか
- どちらかが消したくなったら見直す。残さずに終える選択もできる。
この欄を作るだけで、保存先の安全性が保証されるわけではありません。保存や共有が気になるなら、記録を作らずにおけます。また、前回のメモは次の同意書ではありません。性的な同意は、そのとき何をするかを自由に選んだ意思であり、以前の希望が書いてあっても今の返事を確かめます。
今日の次の一歩は、「話したいかを尋ねる」「自分の希望だけ考える」「今日は振り返らない」のどれでも選べます。ほかの希望や返事の変更も伝えたい場合は、性的な好みや気になることの会話例へ。
参考にした情報
話す時間を選ぶこと、相手の話の理解を確かめること、自分の時間を持つことについてNHS「Maintaining healthy relationships and mental wellbeing」、その都度の意思確認についてRAINN「Consent 101」を参照しています。質問や保存欄は編集部の提案で、これらの資料が特定の記録方法を検証したものではありません。