セルフプレジャーに関するSNSの健康情報は、保存数や「いいね」が多いだけでは正しさを判断できません。誰が発信し、何を根拠に、誰にどんな変化があると言っているのかを、元の資料までたどって確かめます。
すべての投稿を調査する必要はありません。自分の健康や購入の判断に使いたくなった情報から、以下の確認を使ってみてください。分からない部分を「未確認」のまま残すことも、判断を急がないための方法です。
断言を見たら、まず何の主張かを書き出す
「これで変わる」という言葉は、何が変わるのかを省いていることがあります。睡眠、肌、気分、性的な感じ方、病気の有無では、必要な根拠が違います。まず、投稿が言っていることを一文で書き直してみましょう。
例えば「この用品で毎晩ぐっすり」という表現を見たら、「この製品を使うと、使わない場合より睡眠が改善するという主張か」と分けます。この文は読み方のための架空例で、実在する広告や利用者の感想ではありません。
次に、それが個人の感想なのか、研究結果なのか、製品の仕様なのかを確認します。「私はそう感じた」は、その人の実感として読めても、自分にも起きる結果とは限りません。
発信者から原典へたどる5つの確認
米国の公的研究機関NCCIHは、発信元の公式サイトや、主張を支える研究を確認するよう案内しています。以下は、その考え方をセルフプレジャーの情報に使うための確認例です。
- 発信者:運営者や執筆者は誰か。肩書の専門分野と、話している内容は合っているか。
- 原典:研究名、著者、論文へのリンクがあるか。「研究で判明」の一言だけになっていないか。
- 対象と方法:誰を、どのくらいの期間、何と比べ、何を測ったか。
- 広告との関係:商品販売や紹介料、提供の表示があるか。研究と紹介商品は同じものか。
- 日付:投稿の公開日だけでなく、元の研究や商品情報はいつのものか。
研究の対象と測った結果を見る
論文の表題が似ていても、自分の疑問への答えが含まれるとは限りません。「眠れた気がする」という回答と、機器で測った睡眠の値は別の結果です。一つの値に差があっても、調べたすべての項目や全員に同じ差が出たとは読み替えられません。
対象が少人数だったり、特定の年齢・健康状態に限られたりする場合は、その条件も一緒に読みます。本文にアクセスできず抄録しか読めないなら、抄録で確認できた範囲を超えて結論を広げないようにします。
広告や提供の関係を確認する
広告であることと、内容が正しいかは別々に確かめます。提供の表示があるだけですべてを虚偽と決める必要はありません。一方、出典に研究が付いていても、その研究が紹介商品の効果を調べたかどうかは確認が必要です。
NCCIHのSNS情報を確認する問いにも、情報の出所・時点・販売目的が含まれています。購入を急がせる文言が気になったら、一度販売画面を離れて、条件を読み直す時間を取れます。
未確認を残せる確認シート
次のメモは任意の整理用です。点数で情報の真偽を自動判定するものではありません。
- 気になった主張:____
- 元の資料の題名・URL・公開年:____
- 対象者・比較・測った結果:____
- 紹介している製品と研究の関係:____
- 確認できたこと/まだ不明なこと/原典と異なる説明:____
- 今の判断:参考にする/確認を続ける/購入や共有を保留する
先ほどの架空例で、リンク先が個人の感想だけなら「睡眠改善を調べた研究は未確認」と残します。それは「効果が絶対にない」という判定ではありません。根拠を確認できないまま、健康効果を購入理由にしないという判断です。
自分の症状や治療の判断に関わる情報は、SNSだけで結論を出さず、気になる投稿や質問を医療者に見せて相談できます。NCCIHのオンライン健康情報の案内も、健康の意思決定をネットの情報だけに頼らないよう伝えています。
睡眠・美容・口コミはそれぞれの問いへ
具体的な主張を確かめたい場合は、睡眠の研究で分かること、美容効果の宣伝と根拠へ。健康効果より製品レビューの読み方が気になるなら、グッズの感想と購入条件を読み分ける記事が役立ちます。